2005/10/08

いつか訪れるその日まで(第十九回)

   なき虫  

  二人三脚で歩んだ歳月

  大切な人が倒れた いくら手を尽くしても

  二度と立ち上がる事はできない

  いつの頃か知らぬ間に胸の奥深い隅になき虫が

  住みついていた 眠れぬ夜更けの枕元に

  愛しき人との 楽しかった日々が

  グラスを交わした止木で旅した新緑の野山

  紅葉の山々 白銀の世界など思い出が

  外で出会う妻と同年代の女性たちが

  楽しそうに歩く姿に 寝たきりの妻がダブル

  なき虫は声もださずに

  温かい涙の雫となり姿をみせる

  数々の想い出を包んで とめどなく

  大きな 雫が ポトリ ポトリと

  枕に浸みて なき虫は 消えてゆく

  いつしか 一緒に 眠りに落ちて

  第二十回へつづく


    

コスタリカの野鳥ガイド

在住17年目。プライベートでは、主に野生蘭のデータ収集(保護活動の手伝い)、撮影をしています。

10歳の息子(デビューは5歳)が撮影した野鳥、虫なども掲載しています。

12年ほど続けてきたヤフーブログから、引っ越して来ました。

健康上の理由で、以前のように長時間パソコンできなくなりました。ですからコメント欄は、閉じてあります。

リコー社(当時はペンタックス社)のポータル・サイトで執筆したコラム、「PURA VIDA!」のアドレスです。

http://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/photo-life/archives/tsuyuki/