コスタリカの人気エコロッジ、コロナ・ウィルスの影響と家族旅行(前編)
家族旅行特集、その一
政府のコロナ対策で、来月まで観光客は入国できません。観光客が訪問できないとなると、ホテルやロッジはスカスカ状態です。
そこで地元民、在住外国人を対象に、格安のプロモーションが提供されていたりします。外出禁止が緩和されたので、ようやく家族旅行に出掛けることができました!\(^▽^)/
以前から息子を連れて行きたかった、エコロッジを選びました。観光客に人気のロッジですから、当然の如く、宿泊料金は安くありません。我々のような在住組には、高嶺の花です。
ところがコロナの影響で、宿泊料金が五割引き!更に幸運だったのが、宿泊客は我々だけでした!地元民の夏休みがほぼ終わり、週日の滞在が功を奏したようです(←密かに期待していた)。
ロッジに辿り着くには、ボートに乗る必要があります。乗り場に到着した直後に、ホエザルの集団、グリーン・イグアナ、つがいのヒワコンゴウインコ(飛翔姿のみ)を観察しました。コスタリカ初訪問の観光客なら、大興奮間違いなしのシチュエーションでした。
川にはクロコダイルがいました。
受付に到着すると、ココナッツのウェルカム・ドリンクがありました。
湿地が広がっていて、野外レストランでの食事は癒やしになりました(←外出禁止令でストレスが溜まっていた)。
息子が撮影したカメとアメリカレンカクのコラボ(←300ミリでは豆粒ですが・・・・)
全てのバンガローは水辺に位置し、野鳥観察に最適でした。
バンガローからの眺めです。画像の右上、手前の木には、コンゴウインコが飛来しました。
バルコニーからハゲノドトラフサギを撮影
ハゲノドトラフサギ
カヌー乗り場があって、いつでも利用できます。
カヌー好きの妻は、奥の狭い水路まで「冒険」に出掛けたようです。一人で大丈夫なの?
翌日は息子もカヌーに挑戦・・・・って、一人で大丈夫なの?
カイマンが移動してくる魚を待っている?ロッジのスタッフいわく、三十個体ほど住み着いているそうです。
プールもあります。宿泊客が少ないと、水が抜いてあったり、掃除をしていないロッジがあります。ここは我々だけでも手抜きはなく、綺麗な状態でした。
日中の暑い時間帯は、三人で大騒ぎしながら水掛け合戦しました。近くの木で休んでいたホエザルの集団には、迷惑だったかもしれません。(^▽^;)
このエリアには、絶滅危惧種のヒワコンゴウインコが生息しています。国内には百数十羽しかいません。
生存に不可欠なアーモンドの木(Dipteryx panamensis、五十メートルまで成長)が、敷地内に何本か残存しています。この木の前で、息子と飛来を待ちました。
待っている間、過去にヒワコンゴウインコの募金ツアーを行ったこと、野鳥ガイドになった動機、理由などを息子に話しました。
「今でも続く森林伐採、密猟などによって、失われていく存在があるの分かるよね?ヒワコンゴウインコはその一例で、野生蘭も同じ。自然大好きのダディには、悲しい現実。そういったことを多くの人に伝えたかったから、野鳥ガイドになったんだよ」
この先に、このロッジを選んだ理由があります(どうしても息子に体験させたかった)。ヒントは掲載した画像にあります。(・_・?)
二、五、九枚目はキャノンEOS7D+キャノンEF70-300mm F4-5.6 IS USMで撮影
残りは全てキャノン・パワーショットSX60HSで撮影
次回に続きます。
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ハチクイモドキ二種 いつ撮影したっけ?と思ったら・・・・
アオマユハチクイモドキ
在庫整理していたら、出て来ました。データを調べたら、三年前に息子(当時八歳)が撮影した一枚でした。しかも一眼で撮影する前に持たせていた、コンデジ(キャノン・パワーショットSX710HS)によるものでした。
光学30倍あるので、野鳥撮影も不可能ではありません。ただし手の大きな私には不向きで、ブレ連発したのを記憶しています。同カメラでの野鳥撮影は、息子に勝てる自信がありません。(^▽^;)
ヒロハシハチクイモドキ
こちらは私が撮影しました。ハチクイモドキの仲間は、ラケット状の尾が魅力的に思います。
キャノン・パワーショットSX60HSで撮影
政府のコロナ対策で、外出できません。しばらく野鳥撮影していない息子は、ウズウズしているようです(←どこまで本当か分かりませんが・・・・)。
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花鳥風月(第19回)久しぶりに、国立公園に行ってみたら・・・・
コロナ対策で国立公園、保護区は長く閉鎖されていました。一時的でしたが、感染者が著しく減ったためか、制限付きで訪問できるようになりました。そこで滝見学に出掛けました(←五月末)。
これです!この鬱蒼とした雰囲気は、やはり国立公園などの大規模な森林ならではです。
ラテン名: Oncidium klotzschianum
この国立公園では、多彩なオンシジュームを観察できます。残念ながら、美しい種は乱獲され、ほとんど姿を消してしまったようですが・・・・。
ラテン名: Anthurium scherzerianum
「フラミンゴ・フラワー」と呼ばれ、園内では普通に見かけます。日本で鉢植えとして、売られているかもしれません。
平凡な光景ですが、久しぶりの訪問だったので、妙に癒やされる感じでした。
ツルユリズイセン属、Bomareaの一種かと思います。ハチドリが吸蜜に飛来したら、絵になるでしょうね。
ラテン名: Masdevallia nidifica(上)、ラテン名: Stelis dressleri(下)
倒木に二種の蘭が咲いていました。倒木に着生している蘭を探すのが、とにかく楽しいです。「ダディ、これも蘭?」まだ蘭と他の花の見分けがつかない息子ですが、手伝ってくれると嬉しくなります。
ステリス属の識別は、専門家でも困難と何度も書いていますが、Stelis dressleriは私でも同定できます。ステリス属でありながら、レパンテス属のように花を咲かせます。
Erythrinaの仲間です。ハチドリとのコラボ撮影してみたいです。
ズグロ(カオグロ)ヒトリツグミです。和名が複数存在するみたいで、どれが正式なものか分かりません。金属音のような鳴き声が、心地よく響きます。
Hyphinoe属?ツノゼミの仲間です。エクアドルで似たような種を見たことがあります。正面から撮影すると、エイリアン顔です。正面から撮ろうとしたら、飛ばれちゃいました。(^▽^;)
滝見学のために訪問したのに、滝へ通じる散策路に入れませんでした!滝まで一本道で、他の訪問客とすれ違うことを懸念してとのことでした。コロナ・ウィルスのバカヤロー!!!
それだけではありませんでした。休憩しようとしたら、ベンチもひっくり返されていて、座ることもできませんでした。コロナ・ウィルスのバカヤロー!!!
入り口にあるトイレ以外も、全て使用不可でした!コロナ・ウィルスのバカヤロー!!!
お目当ての滝は、遠くからしか見れませんでした。息子は水辺で砂金を探す、と張り切っていたのですが・・・・。(^▽^;)
Philodendron属は観葉植物として、日本にも多くが出回っているかと思います。鉢植えより、森の一部として自生している姿が、美しいです。
アカエリクマタカの若鳥です。親もいました。撮影距離が数百メートルあって、デジタル・ズーム使用でも豆粒でした。仮に5,000ミリくらいの超望遠レンズがあっても、厳しいかも?
ラテン名: Lepanthes caroli-lueri(固有種)
花の大きさが三ミリほどの蘭です。私のように意識して探さなければ、存在に気がつくこともないでしょう。広大な国立公園であれば、なおさらのことです。
こうした発見こそが、自然散策の醍醐味だと私は感じています。世界でもコスタリカにしか存在しないと思うと、得した気分にもなります。
絶えず動いているので、私のパワーショットでは撮影が難しい、ベニイタダキアメリカムシクイです(毎度のことながら、一眼を持参しなかったことを後悔・・・・)。
息子が見つけた、ヘラクレスオオカブトムシです。残念ながら、長い角は折れ、しかも死んでいました。
生きた個体であれば、息子が飼育したいと言い出しかねないので、正直ホッとしました(←勿論、許可しませんけど)。
滝見学は実現しませんでしたが、久しぶりに、国立公園にて自然散策を楽しみました。森の規模が大きいと、癒やしの度合いも違うな、と思いました。
全てキャノン・パワーショットSX60HSで撮影
夏休みに入ったためか、感染者が急増しました。政府が規制を強化し、再び外出禁止となりました(日、月曜日のみスーパー、薬局、病院に行けるだけ・・・・)。コロナ・ウィルスのバカヤロー!!!\(*`∧´)/ ムッキー!!
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森林が消失したエリアでも、健気に蘭が咲いていました!
コスタリカは環境保全国と言われていますが、国立公園、保護区以外は酷いもので、まともな森林が残っていません。低地だけでなく、高地まで開発が進み、「はげ山」ばかり目立ちます。
未見種を求めて、新たなエリアを訪問しました。本来なら蘭がたくさん自生している標高だったのですが、株を見つけることさえ困難でした。
プランテーションが延々と続くエリア(←コスタリカの知られざる姿)
なぜなら、森林が全てプランテーションに成り果てていたからです!緑地が見当たらないので、地元民に質問することにしました。
「野生蘭の調査しているのですが、この辺に緑地はありませんか?」
「ないよ。全部プランテーションになってるから。隣町ならあるんじゃないかな~」
森林が消失したことに対して、後ろめたさもない、素っ気ない返答に思えました。
こうして野生蘭が姿を消していきます・・・・
こんな環境で探すのは絶望的だと思いましたが、散策を続けました。しばらくして、道端に切り倒された木を見つけました。枝には蘭がたくさん着生していました。
自然好きの私にとって、これほど残酷な光景はありません。背後に広がるプランテーションを見て、こんなに悲しくなるのは私だけでしょうか?
紹介する最初の二種は、同エリアにて根性で見つけました。いずれもプランテーション沿いの低木に、着生していました。
後半の二種は隣町で見つけました。隣町もプランテーション、牧草地が多いのですが、まだ少し緑地が残っています。
ラテン名: Camaridium horichii
こんな感じで、咲いていました。
コーヒー・プランテーション沿いの低木に、着生していました。コーヒーの産地ゆえに、コスタリカから多くの緑が消えてしまいました。
私は自身のために、コーヒーを一度も購入したことがありません(間接的に自然破壊に貢献した気分になるから・・・・)。過去に、コーヒー好きの父に贈ったことがあるだけです。コーヒーなしでも生きていけるので、残された自然を大切にして欲しい。
ラテン名: Camaridium gomezianum
こんな感じで、咲いていました。
花がバルブや葉で隠れていたので、見つけた時は嬉しかったです。しかも初見でした。興奮も束の間、後ろに広がっているプランテーションを見て、一気にテンションが下がりました・・・・。
ラテン名: Lepanthes lindleyana
こんな感じで、咲いていました。
隣町で見つけました。このエリアでは普通種で、道端の低木に着生しています。雨が降り出したので、急いで撮影しました。花の大きさは三ミリ足らずしかありません。
ラテン名: Oncidium storkii(固有種)
こんな感じで、咲いていました。
許可を得て入った、私有地で見つけました。この私有地は大型の株が残っていて、希少種も撮影しています。いずれ紹介したいと思います。
オンシジューム属としては小型で、花の大きさは二センチほどあります。この属は黄色に茶色の模様が一般的なので、黄色に緑色の模様なしは新鮮に見えました。
全てキャノン・パワーショットSX60HSで撮影
蘭の分類は非常に複雑で、種名が複数存在することも珍しくありません。昔の属名が現在でも普通に使用されていたりします。属名、種名に関しては、下記のサイトを参考にしています。
私が参照しているデータベース「Epidendra」ですが、データの消失により、現在リンク切れになっています。
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