2017/04/27

目的の蘭を忘れるほどの、嬉しい出会いがありました!

家族旅行特集、その四

旅行先を国境近くに選んだのは、熱帯乾燥林の蘭を探すことでした。特に、この時期に咲くと言われている、「イースター・オーキッド」を撮影したいと思っていました。

その願いは拍子抜けするほど簡単に、実現しました。ロッジに向かう途中の大木、巨木に普通に着生していたからです。すんなり目的を達成したのですが、この蘭が霞んでしまうほどの出会いがありました。

熱帯乾燥林は蘭の種数が少ないので、目新しい種は二種のみでした。ただ、どちらも野生蘭としては大型の花を付けるので、すごく見栄えしました。

次に宿泊したロッジの敷地には蘭が全く存在せず、物足りなさを感じました。ですから、帰宅前に高地に立ち寄り、固有種二種を追加することができました。コスタリカは小国なのに、蘭の固有種が豊富でビックリします。

それでは旅行中に見つけた、蘭を紹介します。



ラテン名: Myrmecophila tibicinis



こんな感じで、咲いていました。



花茎が長いので、強風で揺れまくりでした!



 幹に何株が、着生しているのでしょう!

この蘭を自然の状態で見ることができるとは、思ってもみませんでした。過去に民家や、レストランの入口とかでしか見たことありませんでした。お決まりのパターンで、大型の花を付ける種は、盗掘されてしまいます。

「見て、見て!まさか自然の状態で見れるとは、思わなかったよ!」あまりに嬉しかったので、妻や息子に大声で叫んでしまったほどです。(^▽^;)

道端の大木、巨木に普通に着生していて、更にビックリでした。そして、手持ちの図鑑にある記述を思い出しました。「北西部の乾燥林では、今でも大型種が存在するが、手の届かない高い場所に残存するのみ・・・・」まさに、その通りでした。

民家や宿泊したロッジの庭にも、シッカリと飾られていました。それでも国境近くは民家の数が少ないので、エリアからの消滅を逃れているのでしょう。自然に対して、人間は罪深い存在だな」と改めて思いました。

ちなみに、この蘭は私が所持する図鑑(第一巻)の表紙絵にもなっています。花の大きさは七センチ半ほどあります。



ラテン名: Encyclia cordigera



こんな感じで、咲いていました。

今回の遠征目的であった蘭です。イースターの時期に咲くので、通称「イースター・オーキッド」と呼ばれています。

こちらも野生種としては大きな花を付けるので、盗掘対象になっています。ロッジに辿り着く前の民家、野外レストラン(数件)、宿泊したロッジで飾られていたのが、動かぬ証拠です。

前述した通り、呆気なく目的達成できました。Myrmecophila tibicinisを先に見たことで、出会いの喜びが薄れてしまった感じでした。たくさん花を付けるのですが、個々が別々の方向に咲くので、ベストアングルが把握しにくいと思いました。

この時期は強風が吹くエリアなので、撮影に苦労しました。ちなみに白ではなく、ピンクのバリエーションも存在するそうなのですが、このエリアでは見つかりませんでした。花の大きさは七センチ半ほどあります。

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ラテン名: Epidendrum ingramii(固有種)



こんな感じで、咲いていました。

熱帯乾燥林ではなく、帰りに立ち寄った熱帯雲霧林で撮影しました。小雨が降っていたので、傘をさしながらの撮影でした。薄暗い場所で、強風が吹き、「極悪な撮影環境」でした。

かなりマイナス補正したのですが、それでも「白飛び」したのが、悔やまれます。花の大きさは五センチほどあります。



ラテン名: Lepanthes minutilabia(固有種)



こんな感じで、咲いていました。

同じく、帰りに立ち寄った熱帯雲霧林で撮影しました。相変わらず風が吹いていて、嫌になりました。特に花がミリ単位だと、ちょっと風が吹くだけでブレに繋がります。

この旅では大きな花ばかり撮影していたので、余計にピント合わせがシビアに感じました。花の大きさは五ミリほどあります。

全てキャノン・パワーショットSX60HSで撮影

蘭の分類は非常に複雑で、種名が複数存在することも珍しくありません。昔の属名が現在でも普通に使用されていたりします。属名、種名に関しては、下記のサイトを参考にしています。

EPIDENDRA-Global Orchid Taxonomic Network
Internet Orchid Species Photo Encyclopedia

次回は旅行中に撮影した猿を紹介します。

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2017/04/26

ウツクシキヌバネドリ他 野鳥ガイドの意地を見せた?

家族旅行特集、その三





コスタリカにはケツァールを含め、十種のキヌバネドリが生息しています。そして、見る機会が最も少ないのが、画像のウツクシキヌバネドリです。

理由は単純で、国内の生息地が首都から遠いからです。短期ツアーで訪問できる距離ではなく、今までお客さんに見せたこともありません。プライベートでも、滅多に観察の機会はありません。

この鳥を観察できる国立公園がありますが、入園できる時間は八時です。九時にはカンカン照りになり、鳥影が一気になくなるような過酷な環境です。折角、国境近くまで遠征したので、一時間以内に撮影してやろうと思いました。

入園三十分後に見つけましたが、撮る前に飛ばれました。普通種ではないので、その後、探すのに少し手こずりました(時間的に散策路からでは見れないと判断し、茂みの中に入って探した)。結局、三時間近く掛かりましたが、ブログに掲載できる画像が撮れました。

どんなに遅くても、十二時には次の場所に移動する予定でした。なんとか間に合って、ホッとしました。プライベートでは、久しぶりに「本気モード」での鳥探しでした。





ウスハグロキヌバネドリも熱帯乾燥林の種で、こちらは容易に観察できます。ロッジの散策路で撮影しました。この後、ちょっとした問題が発生しました。散策路の標識が地面に倒れていたからです。

広い草原エリアだったので、矢印がどちらに向いているのか判断できませんでした。これは迷子になるかもしれないと困ったのですが、遠くに別の道標を見つけ、難を逃れました。



アカビタイメキシコインコは、自宅のバルコニーからでも観察できます「国境近くまで来て、わざわざ撮影する必要あるの?」と考えちゃいました。(^○^)



コボウシインコは、息子が撮影しました。高い場所で羽繕いしていたので、三脚を使わせました。私も同じ場面を撮影したのですが、手持ちのせいか画像はいまいちでした。息子に知られないように、コッソリと自分の画像を消去しました。以前にも、こんなパターンがあったような・・・・?(^▽^;)

最後のみキャノン・パワーショットSX710HSで撮影
残りは全てキャノン・パワーショットSX60HSで撮影

次回は旅行中に撮影した蘭を紹介します。

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2017/04/19

コスタリカの熱帯乾燥林、イースターと家族旅行(後編)

家族旅行特集、その二

昨日の続きです。次の目的地は特に決めておらず、ネットで空き部屋があるロッジを選びました。ここは最初に泊まった小規模なロッジと異なり、大勢の観光客が怒涛の如く押し寄せます。

と言っても、ほとんどはジップライン、ウォーター・スライダー、乗馬体験などの日帰り訪問者なので、宿自体は比較的のんびりした雰囲気でした。



広大な牧場をロッジに転換しているので、こんな風景をあちこちで見かけました。



団体観光客が乗馬をするのでしょう。その準備で、スタッフが馬を移動させているようでした。



我々が泊まったコテージです。室内に冷蔵庫があると言われたので、スタンダード・ルームより余分な料金を払いました。ところが、部屋には冷蔵庫もなく、電話で応対したスタッフの勘違いということでした。

こういうことが、コスタリカでは当たり前のように起こります。差額の返金は勿論、謝罪もありません。長年住んで驚かなくなりましたが、日本人の感覚では信じられないほどのいい加減さです。



スタンダード・ルームより一つ格上のはずなのに、部屋はシンプルでした。もっとも、リーズナブルな宿泊料金でしたし、冷蔵庫なし以外は不便に感じませんでした。

イースターの時期は、通常料金の二倍とかが当たり前です。最初の宿も、ここも、その点では非常に良心的だと思いました。そうでなければ、地元民や我々のような在住組は、宿泊できませんから・・・・。



部屋の近くにはプールがありましたが、予想外に空いていました。大勢の観光客は、敷地内の別のエリアで「日帰りアドベンチャー体験」しているので、それが一因かもしれません。後に、地元民が数名来たくらいでした。



「サンセット・バー」と呼ばれていて、夕方近くになると宿泊客が詰めかけます。我々は早めに訪問し、ビリヤードを楽しみました。



その後はビールを飲みながら、夕陽を眺めました。



敷地内にはレストランが四つあり、朝食はここで食べました。壁の絵が素敵でした。



一時間ごとにトラクターが受付前に来て、ある場所に移動することができます。



三十分近くデコボコ道を移動するので、年配の方だと背中、腰が痛くなるかもしれません。



目的地は森の中にある温泉プールでした。温度の異なるプールが四つありました。日本人には、ぬるま湯の感覚です。去年の十一月に訪問したロッジもそうでしたが、ここでも火山の「泥温泉」がありました。



ロッジ周辺と違って、ここは緑地が綺麗でした。にもかかわらず、このエリアには蘭が全く存在せず、私的には残念でした。故に、このロッジに訪問することは二度とないでしょう。(^○^)



「絞め殺しのイチジク」の前で撮影しました。



全長500メートルにも及ぶ、ハンギング・ブリッジがありました。樹冠部にいる生き物を目線で観察できる、という利点があります。ジップライン、ウォータースライダーは観光客で賑わっていましたが、ここは我々だけの貸し切り状態でした。



かなり揺れるので、息子は怖がっていました。おまけに最終地点は行き止まりで、結局、往復一キロ歩きました。橋を降りてからは、しばらく不快な浮遊感が続きました。

前述しましたが、このロッジの敷地内には蘭が全く存在せず、ガッカリでした。ですから、鬱憤晴らしで高山に立ち寄り、蘭撮影してから帰宅しました。

旅の回顧: 最初に訪問した場所で、目的の蘭を撮影できました(後に紹介します)。息子と哺乳類や鳥類も撮影しましたし、二人だけでの乗馬は、一生の思い出になりました。前回、前々回のようなアクシデントもなく、楽しい家族旅行でした。

全てキャノン・パワーショットSX60HSで撮影

次回は旅行中に撮影した野鳥(前編)を紹介します。

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2017/04/18

コスタリカの熱帯乾燥林、イースターと家族旅行(前編)

家族旅行特集、その一

イースター(スペイン語ではセマナ・サンタ)の休暇だったので、家族旅行に出掛けました。この時期は観光客だけでなく、地元民の多くが外泊します。ですから、何よりも宿の確保が最重要でした。にもかかわらず、前日になって宿探しという状態でした。

コスタリカの北西部には、熱帯乾燥林と呼ばれるエリアが存在します。十一月から四月にかけては雨が降らず、アフリカのサバンナに似た雰囲気があります。ここにしか存在しない動植物も多いのですが、世界で最も消滅の危機に瀕した「エコゾーン」とも言われています。

種数は少ないものの、熱帯乾燥林ならではの蘭も存在します。それらを期待しつつ、ニカラグア国境近くまで遠征しました。



国立公園のビューポイントからの熱帯乾燥林です。半年近く酷暑が続くので、緑地が「茶地」に変化しています。雨季には綺麗に見えることでしょう。



どこから顔を覗かせているの、と思ったら・・・・



幹は空洞になっていました。



最初に宿泊した家族経営のロッジです。直前予約にもかかわらず、奇跡的に空き部屋がありました!部屋はシンメトリカルになっていて、反対側にもベットが二つありました。大きな冷蔵庫が、地味に嬉しかったです。



日中の暑い時間は、ハンモックでのんびりが基本です。



部屋の直ぐ外には川が流れていました。矢印に注目してください。何か分かりますが?



正体は野生のクロコダイルでした!息子が撮影したがっていたので、この宿を選んだ理由の一つでもありました。近距離で撮影できて、息子も満足だったようです。



宿には広大な散策路があり、ピューポイントからの風景です。正面にはオロシ火山が見えます。



息子にとって、二度目の乗馬体験です。宿のスタッフに準備してもらって、出発することになりました。すると、いきなり手綱を渡されました。

「後はお父さんが引いてね。近くの村落まで行ってみたら」「えっ!?放馬とかしたら、どうするの?」「大丈夫。この馬はおじいちゃんだし、速く走り出したりしないから」不安はありましたが、こうして息子と二人きりで、一時間の「旅」が始まりました。



周囲は牧草地に転換されていて、典型的なコスタリカの田舎風景です。それでも散在する緑地では、猿や野鳥の姿が見えました。道端の大木には蘭も自生していましたが、この時は息子が心配で、撮影は乗馬後まで我慢しました。(^▽^;)



「僕の言うことを、ちゃんと聞け~」と言わんばかりのポーズをしています。実際は非常に賢い馬で、ちゃんと指示通りに動いてくれました。



最初は私が引いていましたが、後半は全て息子に任せました。自分で全てコントロールできることが、嬉しかったようです。



午後はビーチに出掛けました。地元民の姿はありましたが、観光客はいないようでした。流石に、国境近くまで来る観光客は少ないのでしょう。



ウミガメの産卵地なので、特定のエリアは立ち入り禁止になっていました。



やはり緑地は「茶地」になっていました。雨季になれば、綺麗になることでしょう。違和感のあるビーチだと思ったら、定番のヤシの木がなかったからでした。

後半に続きます。

七枚目のみキャノン・パワーショットSX710HSで撮影
残りは全てキャノン・パワーショットSX60HSで撮影

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2017/04/07

中米では非常に珍しい蘭です!



ラテン名: Lepanthes pelvis(固有種)



こんな感じで、咲いていました。



「怪しい深海魚が、口を開いている」ように見えました。

コスタリカには、百種近くのレパンセス属が記録されています。その中で異彩を放っているのが、このレパンセス・ペルヴィスです。蘭に詳しい方には、むしろプレウロタレス属に見えるかと思います。

類似種は全て南米のアンデス山脈に集中し、中米では唯一のmarsipantheレパンセスだそうです(本来は中米に存在すべき蘭ではない?)。

局地的にしか分布していない固有種ということもあり、非常に貴重な存在だと言えます。ちなみに、ラテン名のpelvisは、英語で「骨盤」を意味します。花の大きさは五ミリほどあります。



ラテン名: Elleanthus caricoides



こんな感じで、咲いていました。

「異彩」という意味では、エレアンサス属も個性派です。蘭とは思えない花を付ける種が、ほとんどです。エレアンサス・カリコイデスを見て蘭と分かる方は、かなりのマニアだと思います。



ラテン名: Epidendrum pergameneum



こんな感じで、咲いていました。

ツアー中、ロッジの散策路で見つけました。葉裏に隠れるように咲いていたので、行きは気が付きませんでした。帰り際に反対側が見えて、花の存在を確認できました。まだまだ修行が足りない、と思いました。(^○^)



ラテン名: Coccineorchis bracteosa



こんな感じで、咲いていました。

赤が最も好きな色なので、この発見は嬉しかったです。開花時期のピークだったのか、あちこちで見かけました。地生している時もあるそうなのですが、私が見つけた株は着生ばかりで、いずれも高い場所でした。地面に咲いている株は、盗掘されるのかもしれません。

全てキャノン・パワーショットSX60HSで撮影

蘭の分類は非常に複雑で、種名が複数存在することも珍しくありません。昔の属名が現在でも普通に使用されていたりします。属名、種名に関しては、下記のサイトを参考にしています。


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2017/04/06

コウモリの恩返しは・・・・?&皆さんに質問です!

ツアーの午前の部を終え、保護区の食堂前で見たできごとです。無数のアリに襲われていたコウモリがいました。何らかの理由で衰弱し、飛べなくなっていたようです。



アリを除去した後の状態です。



葉裏に移動して、一息ついた感じ?

あまりに苦しそうにもがいていたので、アリを取り除くことにしました。なんとか除去に成功し、近くの葉に乗せました。すると、葉裏に移動し、コウモリらしいポーズをとりました。

翌朝、同じ場所を確認すると、コウモリの姿はありませんでした。力尽きて地面に落ちている可能性もあったので、周囲を探しました。それでも姿がなかったので、回復して移動したのでしょうか。

あれから二ヶ月以上経ちますが、コウモリの恩返しはありません。(^▽^;)ちなみに、コスタリカには228種の哺乳類が記録されているのですが、その半数以上はコウモリの仲間だそうです。

キャノン・パワーショットSX60HSで撮影

恩返しと言えば、過去にナマケモノを「救助」したことがあります。今から十二年ほど前の記事なので、ほとんどの方は未読だと思います。


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コスタリカの野鳥ガイド

在住17年目。プライベートでは、主に野生蘭のデータ収集(保護活動の手伝い)、撮影をしています。

10歳の息子(デビューは5歳)が撮影した野鳥、虫なども掲載しています。

12年ほど続けてきたヤフーブログから、引っ越して来ました。

健康上の理由で、以前のように長時間パソコンできなくなりました。ですからコメント欄は、閉じてあります。

リコー社(当時はペンタックス社)のポータル・サイトで執筆したコラム、「PURA VIDA!」のアドレスです。

http://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/photo-life/archives/tsuyuki/