マイナーな湖の周辺で、どんな蘭が咲いていたの?
前回、観光ガイドに記載がないような、マイナーな湖の記事を書きました。そのエリアで見つけた、蘭の一部を紹介します。
ソブラリア属は一日花として有名で、午後には枯れてしまうケースもあります。ですから午前中に出会うことが、撮影の必須条件とも言えます。花の大きさは七センチほどあります。


ラテン名: Pleurothallis cordifolia?
こんな感じで、咲いていました。
以前に掲載したPleurothallis homalanthaと雰囲気が似ていますが、花の大きさは半分ほどで、八ミリほどあります。唇弁の形も違います。
こんな感じで、咲いていました。
一年ほど前に別の場所で見つけた時は、花が枯れていて、悔しい思いをしたことがあります。ようやく綺麗に咲いている個体を見つけました。以前はマキシラリア属でした。
こんな感じで、咲いていました。
類似種が多く、知り合いの蘭学者に学名を教えてもらいました。彼が作成者の一人であるデータベースで確認したところ、名前が見つかりませんでした。再度、問い合わせをしたところ、最近になって種の細分化がされたようでした。花の大きさは五ミリほどあります。
「採集禁止」の看板があるエリアですから、蘭の盗掘が行われていると予想はしていました。二度訪問しましたが、見つかるのは小型種と、一日咲きのソブラリア属のみです。ここでも大型種は、採り尽くされているのかもしれません・・・・。(T△T)
全てキャノン・パワーショットSX60HSで撮影
蘭の分類は非常に複雑で、種名が複数存在することも珍しくありません。昔の属名が現在でも普通に使用されていたりします。属名、種名に関しては、下記のサイトを参考にしています。
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コスタリカのマイナーな湖で、予期せぬ出会いがありました!
蘭探しをするようになってから、観光ガイドに記載がないような場所を多く訪問するようになりました。今回訪問した湖も保護区にありながら、少数の地元民が来る程度です。四駆でないと到達できないような悪路なので、訪問客が少ないのも頷けます。
湖を一望できる、野外レストラン(というより大衆食堂?)から撮影しました。
私が蘭探しの最中に、妻が撮影しました。虫に噛まれたり(刺されたり)するから、地面に座るなと言い聞かせているのですが・・・・。←後に痒い、痒いと騒いでいました。
お食事中のヒワコンゴウインコ
もう一つ予期せぬ出会いがありました。絶滅危惧種のヒワコンゴウインコです。1998年には549個体が記録され、その二年後には210個体まで減少した、と手持ちの図鑑に書かれています。
現在は100羽強と言われていますが、個体数が少しずつ増加しているように思えます。以前より目にする機会が多くなっているからです。この日も八羽を確認しました。
ちなみに、撮影距離は二百メートルくらいありました。鳥が大きい(八十センチ以上)こともあって、なんとか証拠写真が撮れました。パワーショットの超望遠を目一杯使って、画像をトリミングしています。
湖畔に辿り着くには川を横切らなければならず、雨も降り始めたことから、途中で断念でしました。長靴を履いてくれば良かった・・・・。
予期せぬ出会いだけでなく、蘭も撮影できました。メジャーな観光地よりも、こういった場所が好きな私です。次回は、このエリアで撮影した蘭を紹介する予定です。
一、四、六、七枚目はリコーCX5で撮影
二、三枚目はキャノン・パワーショットSX710HSで撮影
五枚目はキャノン・パワーショットSX60HSで撮影
二、三枚目はキャノン・パワーショットSX710HSで撮影
五枚目はキャノン・パワーショットSX60HSで撮影
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ワライハヤブサ 珍記録なのに、手前に大きな枝が!!
ワライハヤブサは低地、丘陵地で観察できる猛禽です。先日、全く予期せぬ場所に姿を現しました。観察したのは、自宅の二階からです!
私は首都サンホセの中心部から、五キロほど離れた場所に住んでいます。図鑑を見れば分かるのですが、首都圏は生息範囲から大きく外れています。このエリアで初記録かもしません。
一階でテレビを見ていたら、ワライハヤブサの声が聞こえてきました。そんなはずはないと思いつつ、二階のバルコニーに行くと、コミュニティー内にある、子供の遊び場にそびえ立つ木にいました。
手前に大きな枝があり、姿がよく見えないのが不運でした。щ(゚ロ゚щ) オーマイガーッ!!仕方がないので、隣りにあるトイレに移動し、そこの小さな窓から撮影しました。それでも枝が邪魔して、証拠写真どまりでしたが・・・・。
パンダのような配色なので、目がハッキリ写りません。露出をプラスにすると、今度はボデイが白飛びします。補正に悩む被写体です。←今回もボツ(T△T)
遊び場にいる子供たちが、声を真似しているのが聞こえ、笑えました。「グワッコ」と聞こえるので、地元民にはguacoと呼ばれています。
長い「グワッコ演奏」の最後に、人の笑い声のように鳴いて締めくくります。ただ、「笑わない」で終わることが多いです。この時もそうでした。途中で別個体が鳴き始め、その方向へ飛んで行きました。別個体?そうなんです!このエリアで珍記録なのに、つがいで飛来したようです。
全身をシッカリ見たい方は、過去記事を見てくださいね。
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地元の蘭学者でさえも、未知な領域だそうです!
コスタリカには約60種のステリス属が記録されています。三~五ミリの花を数珠状に付けるのが、この属の典型です。
しかし、撮影した種は一センチほどの花が、個々の花茎から単独で付く感じでした。これだけの特徴があれば、種の同定ができると思い、参考にしているデータベースを片っ端から調べました。それでも分かりませんでした。
この属に関して言えば、データベースの大半は画像が存在せず、イラストのみ掲載されていることも一因でした。仕方なく知り合いの蘭学者にメールで質問しました。彼からの返答は、次のような内容でした。
「ステリス属は未だに十分な研究がされておらず、コスタリカだけでも未知の種がたくさん存在する。画像の種も南米で記録されているStelis uniflora、あるいはStelis maduroiとの近縁であることは間違いない。ただ、それ以上は分からない。
植物標本集は膨大な数に及ぶので、調べることも容易ではない。コスタリカのステリス属は、レパンセス属よりも多様だと私は推測している」
レパンセス属は国内で百種ほど記録されているので、それ以上となると、ステリス属は半分ほどしか同定されていないことになります。未同定の中には、新種が含まれている可能性も大いにあるようです。
残念ながら、国内でステリス属の研究をされていた学者は高齢となり、後継者がいない状況だそうです。結局、私が撮影したステリスは、名前が存在するのかも分かりませんでした。コスタリカでは令名されていない虫が数多く存在するようですし、植物も同じなのでしょうね。
いつものことですが、強風で撮影が困難でした。ジックリ腰を据えて待ちましたが、状況は変わりませんでした。一旦は諦めて先に進むことにしました。
数時間後には運良く風が弱まり、なんとか撮影することができました。ずんぐり体型の人間、あるいは妖精がぶら下がっているように見えました。
上に掲載したエピデンドラム同様、こちらも人型に見えました。オンシジュームの仲間は地元民に人気が高く、地方の民家では当たり前のように飾られています。違法販売されている野生蘭の多くは、この仲間です。許される行為ではありません。\(*`∧´)/ ムッキー!!画像を差し替えました。
国立公園の「ゴミ捨て場」で見つけました。倒木があるとレンジャーが短く切断し、ここに投棄します。それらの幹や枝を注意して見ると、多数の蘭が着生していたりします。
こういった場所に、貴重な種が埋もれていることもあります。そして誰の目に触れることもなく、いずれは株が死んでしまいます。「蘭の墓場」と私は呼んでいます。花の大きさな三ミリほどあります。
一枚目~四枚目はキャノン・パワーショットSX60HSで撮影
七枚目~八枚目はキャノン・パワーショットSX50HSで撮影
七枚目~八枚目はキャノン・パワーショットSX50HSで撮影
蘭の分類は非常に複雑で、種名が複数存在することも珍しくありません。昔の属名が現在でも普通に使用されていたりします。属名、種名に関しては、下記のサイトを参考にしています。
EPIDENDRA-Global Orchid Taxonomic Network
Internet Orchid Species Photo Encyclopedia
EPIDENDRA-Global Orchid Taxonomic Network
Internet Orchid Species Photo Encyclopedia
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皆さん、ご無沙汰しています。三週間ぶりの更新です。
夏以降は膝痛のため、休業していました。先月に断れないツアーがあって、案内しました。膝痛の方は我慢できたのですが、ツアーの後半に右肩の筋を痛めて、パソコンのマウスを握れずにいました。
おまけにアレルギー性の咳喘息が一ヶ月以上も続いており、早く「普通の生活」に戻りたいです。(T△T)
後翅の色にバリエーションが存在する、ユニークなドクチョウです。赤、青(水色)、橙以外にも黄、緑の個体がいるようです。ヒーローキャラの「ゴレンジャー」みたいです。(^∇^)
ラテン名がBattus belus varusから変更されたようです。
吸蜜中は翅をバタバタさせ、静止時には翅を閉じています。いつになったら、表翅が撮れることやら・・・・。
全てリコーCX5で撮影
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