花鳥風月(第23回)犬二匹をお供に、私有地で散策しました!
敷地内の滝
家族旅行の際、妻と息子を滞在先のロッジに残し、散策に出掛けました。今回の舞台は私有地で、目的は「ある蘭」が開花しているかを確認することでした。
四年前に訪問した際、その蘭を見つけました。大きな蕾を付けていたのですが、開花する前に帰宅しなければなりませんでした。車で七時間ほど掛かるエリアなので、容易に再訪問できません。非常に残念でなりませんでした。
ようやく再訪問することができたのですが、残念ながら株は姿を消していました・・・・。←懸念していた通り。
しばらく茫然となりましたが、諦めずに別株を探すことにしました。
林内に入ろうとすると、オーナーの犬二匹が後をついて来ます。「これじゃ、散策に集中できないよ・・・・」(←途中でいなくなったりしたので、最低限の撮影はできました)
ラテン名: Prosthechea fragrans
芳香で知られている蘭のはずなのですが、匂いに気付きませんでした。高い場所に着生していたから?
ムナジロマイコドリ
薄暗い場所で、撮影には苦労しました。枝のキノコが可愛らしい?辺りは求愛場だったようで、あちこちで「パチッ、パチッ」と音が聞こえました。
よく見かける大型のキノコですが、名前が分かりません。
散策路で、一番目立つ大木でした。どれくらいの蘭が、着生しているのかな~。
サンショクキムネオオハシ
尾が短くて、カンガルーのようにピョン、ピョン跳ねていました。何があったのでしょう?
ラテン名: Dichaea panamensis
板根の近くに着生していました。上ばかり見ていると、見逃してしまいます。低地で普通に見かける蘭です。
葉を見たときに「探し求めていた蘭」かと思ったのですが、バルブ(偽球茎)を見てガッカリ・・・・。それでも貴重なゴンゴラ属です。
結局、林内で別株を見つけることは、できませんでした・・・・。
ラテン名: Bothrops asper
通称fer-de-lance、最も猛毒なヴァイパーの一種です。低地だと毒蛇がいるので、蘭探しも気が抜けません。
近くに病院もない僻地です。一人で散策していて、咬まれたら・・・・。(ll゚Д゚)
全てキャノン・パワーショットSX60HSで撮影
いつも、ご訪問ありがとうございます。これが今年最後の投稿になります。皆様、良いお年をお迎え下さい。
花鳥風月(第22回)首都圏にある自然公園で、予期せぬ発見がありました!(後編)
前回の続きです。
木道エリアは左右の見晴らしが良く、探鳥に最適だと思います。もっとも開園が八時なので、探鳥開始時間としては遅すぎます!
首都圏の自然公園ですが、ここに注目に値する野鳥が生息しています。オナガセアオマイコドリです。編集ソフトで明るく補正していますが、実際は薄暗い場所で撮影しています。
こんな感じのゴチャ、ゴチャとした視界の悪い場所に隠れています。黒いボデイに、動きも俊敏なので、撮影は容易ではありません。正面から撮ると、頭部の赤、背中の青も見えません。「見返り美人」ポーズを狙います。
ちなみに、同園内ではシロマユオナガウズラも観察できます。生息範囲が狭く、個体数も多くはありません。ハードコアのバーダーなら、このウズラを求めて訪問するかもしれません。地味な色合いで、薄暗い林床を弾丸のように移動するので、撮影する意欲が湧きません。(^○^)
蔓から木になるのに、どれくらいの年月が掛かるのでしょう?
林床では、ハキリアリが忙しく動いていました。首都圏でも珍しくなく、自宅外の花壇でも見かけます。
南米エクアドルの高地でも見かける花ですが、未だに名前が分かりません(園芸種?)。ハチドリが好んで蜜を吸いに来ます。ここで辛抱強く待てば、撮影チャンスが到来するかもしれません。私には無理ですが・・・・。(^▽^;)
ボカシスカシマダラ属、ラテン名: Pteronymia latilla fulvescens 英名: Latilla Clearwing
識別が難しい属なので、詳しい方に同定してもらいました。琥珀色で透けた翅が、素敵な蝶だと思います。
ちょっとした観察タワーがあります。コロナが終息するまでは、長居したくない場所です。感染者、死亡者が増加しているのにもかかわらず、未だにマスクを着用していない地元民が相当数います。
アメリカヒョウモンモドキ属、ラテン名: Chlosyne janais janais 英名: Crimson Patch
翅を高速に開閉していて、表翅の撮影は断念しようかと思いました。適当に連写したら、なんとか撮れてました。適当って・・・・。(^▽^;)
ラテン名: Epidendrum barbeyanum
唯一、開花していた蘭です。自宅近くのコーヒー・プランテーションに残された木にも、普通に着生しています。
これらの株を見つけた時には、ビックリしました。「これって、Rossioglossum schlieperianum?」
去年の六月に、近くの保護区でRossioglossum schlieperianumという蘭を見つけました。残念ながら、花は枯れている状態でした。それで今年の再訪問を楽しみにしていたのですが、コロナで入園できませんでした。(T□T)その時の株に、形がソックリだったのです。
それで知り合いの蘭学者に画像を送ったら、やはりそうでした!「開花したら、画像とデータを送ってね。楽しみにしてるよ」メールに、そう書いてありました。
花は十センチ近くあり、非常に見栄えします。必然的に盗掘の対象となっており、自然界では見つけるのが難しくなっています。しかし、この区画にある木には、何株も着生していました!
どうして手つかずなのか、考えてみました。
- 首都圏の自然公園で、人の出入りが激しい(家族連れが多い)。そのような場所で木に登ったりしたら、人目につく(過去に蘭を採集する悪人を何度も目撃していますが、人気のないエリアばかり)。
- 入園時に記帳が必要なのですが、何故か警官が係員をしている→うかつに盗掘できない。
そんな感じかなと思いました。
理由はどうあれ、このような貴重な蘭が、首都圏の自然公園に自生していることに感動しました。どうか悪人の目に留まりませんように・・・・。
首都圏ということもありますが、周辺には大規模な緑地がありません。グーグル・マップで確認すると、一目瞭然です。
それだけに、この自然公園の存在は大きいと思います。開発が進む前は、どれくらいの蘭が存在したのかな・・・・。
全てキャノン・パワーショットSX60HSで撮影
花鳥風月(第21回)首都圏にある自然公園で、予期せぬ発見がありました!(前編)
自宅から三十分ほどなので、ちょっと自然散策したい時に便利な場所です。自然公園なので、家族連れでも容易に歩ける散策路です(←鬱蒼としたジャングルのような雰囲気はない)。再生林ですが、それなりの規模の緑地が広がっています。
蛇の展示エリア、蝶園などもあります。蝶園はコロナのため、閉鎖されています。もっとも蝶園なんか必要ないと思います。開けた場所、林内で様々な蝶を観察できます。
ウラモジタテハ属、ラテン名: Diaethria astala astala 英名: Astala Eighty-eight
「88バタフライ」として知られている、ウラモジタテハの仲間が開翅してくれました。
いつものように、息子は手乗せに挑戦です。
ラテン名: Euthyrhynchus floridanus
息子が撮影したカメムシです。ラテン名から分かるように、米フロリダ州にも生息しています。植物にダメージを与える虫を捕食するので、益虫とされているようです。
カメムシの撮影を確認している息子です。虫の撮影は、久しぶり?
ウラモジタテハ属、ラテン名: Diaethria pandama 英名: Orange-striped Eighty-eight
別種のウラモジタテハがいました。
以前に同公園で撮影した時も、手乗せを披露してくれました。息子は手乗せのスペシャリスト~(^○^)
キオビアカタテハ属、ラテン名: Hypanartia trimaculata autumna
英名: Reddish Mapwing
こちらは以前に訪問した際、蛇の展示エリアにて妻が撮影しました。私は散策路にいて、未だに撮影したことがない蝶です。地元民は蛇を観てるのに、その周辺で蝶を撮影する親子って・・・・?(¬_¬。) あやしい
発想は面白いと思いますが、ここで休憩したくありません。臭いそうです。(^▽^;)
キツネノマゴ科、ラテン名: Justicia aurea
散策路で一番目につく花です。
元から存在する高い木には、蘭が着生しています。樹冠部なので、気付く人はほとんどいないでしょう。
同公園にて、予期せぬ発見がありました。詳細は後編にて!
六、十一、十二枚目はキャノン・パワーショットSX710HSで撮影
残りは全てキャノン・パワーショットSX60HSで撮影
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花鳥風月(第20回)水辺での散策が、とにかく楽しかったです!
普段は森林散策ばかりの私ですが、滞在中は主に水辺での自然観察を楽しみました。そもそも私がバードウォッチングを始めた頃は、湿地帯がメインだったんですよね。
鬱蒼としたジャングルと違って、生き物を見つけやすいのが嬉しいですね。今思えば、蚊に悩まされた記憶もありません。本当に素晴らしいロッジでした。
静寂とした水辺は、コロナによるストレスを吹き飛ばしてくれました。もし大勢の宿泊客がいたら、癒やしよりストレスになったのかな~。
野生蘭に関してはそこそこ詳しいですが、水性の花は全く分かりません。そこら中に咲いていました。
息子が撮影したバシリスクトカゲです(コスタリカには三種が存在)。撮影はしませんでしたが、二個体が橋の上で「徒競走」しているのが面白かったです。
過去に、水上で「徒競走」しているのを、観たこともあります。
息子のためにポーズをとってくれた?甲羅にツル状の水草が絡まっています。
このカイマンも息子の撮影に協力してくれた?やはり水草が絡まっていますね。(^○^)
息子が撮影したグリーン・イグアナの若い個体です。
カリブ海側でのみ観察できる、ミドリトキです。個体数も多くはありません(図鑑ではuncommon表記)。
かなり距離があったので、鮮明には撮れませんでした。光が当たると、首元などがハチドリのような光沢を帯びます。
カスリタテハの仲間です。識別が非常に難しいので、詳しい方に同定を依頼しています。種名が分かり次第、追記します。裏翅が観察できたら、私でも同定できたかと思うのですが・・・・。
追記: カスリタテハ属、ラテン名: Hamadryas feronia farinulenta 英名: Variable Cracker
水辺の散策路を歩いていたら、ハナジロハナグマの集団に遭遇しました。ツリーハウスに来た集団と同じかは分かりませんが、やはり幼い個体が混じっていました。
ナンベイタゲリがコスタリカで記録されたのは、1997年のことでした。パナマ国境にあった「緑の壁」の崩壊が、「侵入を許した」理由かと思います。
生息エリアを北に拡大し続け、今ではニカラグア国境エリアでも観察できるようになりました。大規模な森が消え、牧草地だらけのコスタリカを象徴する一例です。森林依存種は減少し、開けた場所を好む種が増えて行く。悲しい現実です。
大好きなアカハシリュウキュウガモです。アニメキャラのように可愛らしいです。
ロッジの境界線エリアです。この後ろには牧草地が広がっていて、興醒めしてしまいます。
ツリーハウスに行く途中にある、雰囲気のあるスポットです。背後には原生林が広がっているので、いい林縁効果を生み出します。
いかにもアカハラサギ(珍鳥)が好みそうな場所でしたが、姿を見せてくれませんでした。水位がもう少し低ければ・・・・。息子に見せてあげたかったな~。
マメ科のワイルド・ポインセチア(Warszewiczia coccinea)に飛来した、ドクチョウの仲間です。赤い斑紋の縁がクッキリしていると、Heliconia erato petiverana、ぼやけているとHeliconius melpomene rosinaになります。
接写していないので、どちらかは分かりません。前者は自宅の庭でも観察できます。
ワイルド・ポインセチアには、シジミタテハチョウやシジミチョウが好んで飛来します。初見の種を期待したのですが、見事に裏切られました。もっとも大した時間を割いていないので、それが理由だったかもしれません。
野外レストランで、息子が見つけたバッタです。真剣に虫探しをしたら、色々な発見があったことでしょう。時間に余裕があったら、ツノゼミの仲間でも探してみたかったな~。
四~七枚目はキャノンEOS7D+キャノンEF70-300mm F4-5.6 IS USMで撮影
残りは全てキャノン・パワーショットSX60HSで撮影
次回で家族旅行特集は終わります。フィナーレを飾るのは?
皆さん、良い週末を!\(^▽^)/
花鳥風月(第19回)久しぶりに、国立公園に行ってみたら・・・・
コロナ対策で国立公園、保護区は長く閉鎖されていました。一時的でしたが、感染者が著しく減ったためか、制限付きで訪問できるようになりました。そこで滝見学に出掛けました(←五月末)。
これです!この鬱蒼とした雰囲気は、やはり国立公園などの大規模な森林ならではです。
ラテン名: Oncidium klotzschianum
この国立公園では、多彩なオンシジュームを観察できます。残念ながら、美しい種は乱獲され、ほとんど姿を消してしまったようですが・・・・。
ラテン名: Anthurium scherzerianum
「フラミンゴ・フラワー」と呼ばれ、園内では普通に見かけます。日本で鉢植えとして、売られているかもしれません。
平凡な光景ですが、久しぶりの訪問だったので、妙に癒やされる感じでした。
ツルユリズイセン属、Bomareaの一種かと思います。ハチドリが吸蜜に飛来したら、絵になるでしょうね。
ラテン名: Masdevallia nidifica(上)、ラテン名: Stelis dressleri(下)
倒木に二種の蘭が咲いていました。倒木に着生している蘭を探すのが、とにかく楽しいです。「ダディ、これも蘭?」まだ蘭と他の花の見分けがつかない息子ですが、手伝ってくれると嬉しくなります。
ステリス属の識別は、専門家でも困難と何度も書いていますが、Stelis dressleriは私でも同定できます。ステリス属でありながら、レパンテス属のように花を咲かせます。
Erythrinaの仲間です。ハチドリとのコラボ撮影してみたいです。
ズグロ(カオグロ)ヒトリツグミです。和名が複数存在するみたいで、どれが正式なものか分かりません。金属音のような鳴き声が、心地よく響きます。
Hyphinoe属?ツノゼミの仲間です。エクアドルで似たような種を見たことがあります。正面から撮影すると、エイリアン顔です。正面から撮ろうとしたら、飛ばれちゃいました。(^▽^;)
滝見学のために訪問したのに、滝へ通じる散策路に入れませんでした!滝まで一本道で、他の訪問客とすれ違うことを懸念してとのことでした。コロナ・ウィルスのバカヤロー!!!
それだけではありませんでした。休憩しようとしたら、ベンチもひっくり返されていて、座ることもできませんでした。コロナ・ウィルスのバカヤロー!!!
入り口にあるトイレ以外も、全て使用不可でした!コロナ・ウィルスのバカヤロー!!!
お目当ての滝は、遠くからしか見れませんでした。息子は水辺で砂金を探す、と張り切っていたのですが・・・・。(^▽^;)
Philodendron属は観葉植物として、日本にも多くが出回っているかと思います。鉢植えより、森の一部として自生している姿が、美しいです。
アカエリクマタカの若鳥です。親もいました。撮影距離が数百メートルあって、デジタル・ズーム使用でも豆粒でした。仮に5,000ミリくらいの超望遠レンズがあっても、厳しいかも?
ラテン名: Lepanthes caroli-lueri(固有種)
花の大きさが三ミリほどの蘭です。私のように意識して探さなければ、存在に気がつくこともないでしょう。広大な国立公園であれば、なおさらのことです。
こうした発見こそが、自然散策の醍醐味だと私は感じています。世界でもコスタリカにしか存在しないと思うと、得した気分にもなります。
絶えず動いているので、私のパワーショットでは撮影が難しい、ベニイタダキアメリカムシクイです(毎度のことながら、一眼を持参しなかったことを後悔・・・・)。
息子が見つけた、ヘラクレスオオカブトムシです。残念ながら、長い角は折れ、しかも死んでいました。
生きた個体であれば、息子が飼育したいと言い出しかねないので、正直ホッとしました(←勿論、許可しませんけど)。
滝見学は実現しませんでしたが、久しぶりに、国立公園にて自然散策を楽しみました。森の規模が大きいと、癒やしの度合いも違うな、と思いました。
全てキャノン・パワーショットSX60HSで撮影
夏休みに入ったためか、感染者が急増しました。政府が規制を強化し、再び外出禁止となりました(日、月曜日のみスーパー、薬局、病院に行けるだけ・・・・)。コロナ・ウィルスのバカヤロー!!!\(*`∧´)/ ムッキー!!
花鳥風月(第18回)マスの養殖場で自然散策って、どういうこと?
コスタリカの高地では、マスの養殖が盛んに行われています。池で釣ったマスを、調理してくれたりもします。散策路が存在する養殖場もあり、蘭好きな私には貴重なスポットだったりします。
養殖場の裏には、緑地が広がっています。
宿泊できるキャビンもあります。
いつの間にか橋ができていました。以前は長靴を履いて川を渡り、散策路に辿り着く感じでした。
この周辺で、少し虫を探してみました。
Campylocentrus属
赤い斑紋がアクセントになっている、ツノゼミの仲間です。
ラテン名: Colapsis sanjoseana
食草だったようで、たくさんいました。
ラテン名: Gillonella ampulla
ヨコバイの仲間です。
ハゴロモの仲間?
柑橘系のフルーツで、naranjillaと呼ばれています。高地の宿に泊まると、ホット・ドリンクとして食前に出て来たりします。ジャムやデザートとしても利用されているようです。栽培エリアからの、こぼれ種でしょうね。
養殖場の一区です。
弱った個体を狙うクロコンドルです。マスの養殖場に行くと、かならずクロコンドルの姿を見かけます。
ラテン名: Dichaea trichocarpa
ディカエア属の蘭です。既に花も撮影しているのですが、未だに満足のいく一枚が撮れていません。残念ながら、この時は開花していませんでした。いずれ「野生蘭を求めて」で紹介します。
ラテン名: Epidendrum radicans
国内で最も目につく、地生種の蘭です。適切な標高であれば、あちこちで自生しています。開けた場所にのみ存在するので、コスタリカの森林破壊を示唆しています。
モモアカヒワミツドリ
ミソサザイのように、藪の中をウロチョロしていました。らしからぬ行動だったので、何か特別な理由があったのでしょう。一眼を持参していなかったので、まともに撮影できませんでした・・・・。(T△T)
養殖場と周辺の景色です。コスタリカは低地だけでなく、高地の開発も進んでいて、はげ山も珍しくありません。貴重な蘭が、どんどん失われていきます・・・・。
全てキャノン・パワーショットSX60HSで撮影
花鳥風月(第17回)蘭好きのオーナーと、意気投合しちゃいました!
コスタリカで自然散策して思うことは、緑地の多くが私有であるという点です。散策(蘭探し)に良さそうな場所を見つけると、大抵は有刺鉄線で囲まれていて、入ることができません。ですから、国立公園、保護区以外は、散策の場が限られています。
そこで私はホテル、ロッジの散策路を利用しています。小規模な緑地であっても、予期せぬ発見があったりします。
今回の花鳥風月の「舞台」は、とあるホテルの散策路です。たまたまYouTubeで検索していたら、ホテルの紹介動画がありました。散策路があり、蘭探しに最適な標高ということもあり、訪問することにしました。
私有地ばかりで、まともに蘭探しができないエリアだったということもあり、期待感もありました。到着するとオーナーが出て来て、散策路で蘭探しをしたいという意向を伝えました。
偶然にもオーナーが蘭好きで、悩みを抱えていました。宿泊客や日帰り訪問客が、敷地から蘭を盗掘していくとのことでした。
私はそういう現況が嫌で、貴重な野生蘭をカメラに収めています。「自然のものは、自然の中にあるからこそ美しい」という思想にオーナーも同意してくれて、直ぐに意気投合しました。以来、何度も訪問するようになりました。
この小さな滝の前で、結婚式をあげる地元民がいるようです。周囲には花が植えられているので、ハチドリやチョウが舞っています。
予想通り蘭の宝庫で、庭周辺の低木や散策路では多彩な種が見つかります。もっとも、大型種、希少種はほとんどなくなってしまったそうです。
ラテン名: Ornithidium fulgens
ラテン名: Scaphyglottis bicallosa(固有種)
ラテン名: Oncidium klotzschianum
ラテン名: Acostaea costaricensis
ここでしか見たことがない蘭も数種あります。蘭探しに関して言えば、広大な国立公園や保護区が、ベストとは限りません。田舎道の杭に、貴重な種が着生していることもあります。
オーナーは野鳥も好きで、毎朝仕事前に探鳥するそうです。この小さな空間を「自分のサンクチュアリー」と呼んでいました。
ペット屋で売っていそうな雰囲気のある、チャガシラフウキンチョウです。
色違いですが、キノコの形したチョコレートを思い出しました。
キツネノマゴ科の花です。蘭以外にも色々な花が散策路で見つかりそうです。
滝周辺にいました。トンボは全く分かりません。図鑑あるのかな?
息子が散策路で見つけ、撮影しました。視点の違いからか、虫探しは息子の方が得意です。
アオセセリ属、ラテン名: Astraptes fulgerator 英名: Two-barred Flasher
息子が撮影したセセリチョウです。自宅にも植えてあるホタカソウですが、ハチドリ、チョウを磁石のように引き寄せます。標高1,100メートルくらいのエリアなので、蝶に関して言えば、未見種が多く存在していそうです。
クロハラオジロハチドリは生息範囲が狭く、普通種でもありません。ここではホタカソウが多数植えてあるため、容易に観察できます。
十一、十二枚目はソニーDSC-W1で撮影
残りは全てキャノン・パワーショットSX60HSで撮影
花鳥風月(第16回)蒸し暑いビーチで、何が撮れたの?
先月末にビーチに出掛けました。私にとってビーチは、最も退屈な場所と言えます。なぜなら、妻や息子が遊んでいる間、ずっと荷物番をしていなければならないからです。
例えばビーチの駐車場には、正規に雇われてもいない「カードマン」がいます。車を監視するからと言って、金を要求します。そして、その「ガードマン」が、車の中から貴重品を盗むケースさえあります。ちょっとでも気を抜くと、後悔することになります。
「ビーチじゃ、何もいないよな~」と思いながら、時間潰しに周辺で撮影しました。
砂ではなく、貝殻や砕けたサンゴが堆積した、一風変わったビーチです。お土産屋さんで売られているような立派な貝はありませんが、昔は普通に転がっていたのでしょうか?裸足で歩くと、痛いです。
息子の一眼も持って行きましたが、流石にビーチで撮影したいとは言いませんでした。(^○^)
このビーチにはヤシの木が存在せず、なんだか物足りない気分になりました。やはり南国のビーチと言えば、ヤシの木でしょう(画像のヤシは近郊で撮影)?
我が家の周辺でも見かけるカワリリスですが、生息エリアによって色合いが異なります。北部では色合いが薄いようです。
開けた場所で普通に見かける、オオハシノスリです。
高い場所にいたズアカムクドリモドキは、残念ながら証拠写真のみ。直ぐに飛びそうな予感がしたので、300ミリで撮りました。流石に距離が遠すぎました。パワーショットで大きく撮影しようと思ったら、飛び去ってしまいました。
ミクロタテハ属、ラテン名: Microtia elva elva 英名: Elf
砂浜に飛来するチョウを期待しましたが、シロチョウくらいしか見ませんでした。砂浜でなく、貝浜だから?この蝶も直ぐに藪に姿を消し、これしか撮れませんでした。しかも変なアングル・・・・。
カッショクペリカンが水面スレスレに飛んだり、岩場で休憩していました。
カッショクペリカン(若鳥)とアメリカオオアジサシです。
シュノーケリングで、綺麗な魚を色々と観察したそうです。
オナガクロムクドリモドキのメス、アメリカオオアジサシ?が写っているので、一応、野鳥写真です。(^▽^;)
七枚目のみキャノンEOS7D+キャノンEF70-300mm F4-5.6 IS USMで撮影
残りは全てキャノン・パワーショットSX60HSで撮影
いつも、ご訪問&拍手ありがとうございます。これが今年最後の投稿になります。皆さん、良いお年をお迎え下さい。
花鳥風月(第15回)蚊がウジャウジャいて、林内では撮影する余裕がありませんでした!
アレナル火山は最も活動が盛んでしたが、もう何年も噴火がありません。温泉地でもあり、人気の観光スポットです。
新しい道路が開通し、自宅から日帰りで訪問することも可能となりました。必然的に、以前より訪問する機会が増えました。
明確な乾季がないエリアなので、頂上は雲に包まれていることがほとんどです。この日は幸運に恵まれました。
サンショクキムネオオハシ
かなり距離があったので、息子の300ミリではどうかな、と思いました。
アカミミインコ
オオハシより小型なだけに、息子の300ミリでは撮るだけ無駄かと思いました。トリミングして、なんとか掲載できるレベルになりました。息子にとっては初見のインコでした。
ハナジロハナグマが餌を探していました。頻繁に動くので、私のパワーショットではブレまくりでした。結局、息子に任せました。
カンムリシャクケイ
やはり息子に撮影を任せました。息子が撮影した画像ばかり・・・・。(-。-;)
ワライハヤブサ
大木にできた小さな「窓」から、目一杯ズームして撮影しました。息子の300ミリでは距離が遠いので、ようやく私の出番となりました!(^○^)パワーショットの超望遠でも、証拠写真レベルしか撮れませんでしたが・・・・。
火山石がそこら中に転がっています。
林内は傾斜が激しく、木の根に足をとられないように、気をつけなければなりませんでした。こういった散策路は、毒蛇にも注意が必要です。
そして、とにかく蚊が多かった!立ち止まると、常に50個体くらいがまとわりつく感じでした。撮影すると、蚊が写って台無しになったり・・・・。ある程度は耐性ができている私ですが、長居はしたくないと思いました。妻と息子を林内に連れて来なかったのが、不幸中の幸いでした。
コスタリカでは珍しい地生蘭(九割が着生種)を見つけました。まだ属名など調べていません。
小鳥が好みそうな実がなっていましたが、蚊が鬱陶しいので、待つことは諦めました。
キオビスカシマダラ属、ラテン名: Scada zibia xanthina 英名: Zibia Tigerwing
薄暗い林床を好む蝶なので、撮影機会は多くありません。
蚊には困りましたが、好天気での林内散策は、実に気持ち良いものです。癒やし効果が抜群!
林縁ではグリーンイグアナが、気持ち良さそうに日光浴していました。
ラテン名: Catasetum maculatum
雌雄異花が存在する、ユニークな蘭です。残念ながら、既に枯れ始めていました(雄花)。
ハシナガハチドリ
カリブ海側の低地では珍種扱いで、同エリアでの観察は初めてでした。喉もとは赤紫なのですが、黒く潰れてしまいました。
遠距離だったので、証拠写真が精一杯でした。5,000ミリくらいのレンズがあったらな、と思いました。(^▽^;)
この日、火山と○○○○○のコラボ写真が撮れました。○○○○○とは?次回に掲載します。
二~五枚目はキャノンEOS7D+キャノンEF70-300mm F4-5.6 IS USMで撮影
残りは全てキャノン・パワーショットSX60HSで撮影
花鳥風月(第14回)なにィ!双眼鏡が見当たらない!
家族旅行特集、その二
今回の旅行では、いきなりハプニングが起きました。なんと双眼鏡を忘れてしまったのです!過去に妻や息子が使う予備を忘れたことはありますが、まさか自分の双眼鏡さえも・・・・。双眼鏡なしで、どうやって自然散策しろと!щ(゚ロ゚щ) オーマイガーッ!!
この時点で探鳥は諦めました。主目的である○○○○探しは、双眼鏡なしでも可能なので、それが不幸中の幸いでした。
ホテルの散策路は川が流れていて、沼地が存在しました。ですから、吊橋が何か所か設置されていました。渡った後の浮遊感は、気持ち良いものではありません。
沼地ではヤマセミの仲間が横切るくらいで、水鳥はほとんど見かけませんでした。
猿が移動に使用していそうな蔓です。この散策路では三種の猿を観察しました。
コスタスの仲間です(ホザキアヤメ属)。
水面を走る、バシリスクトカゲです。画像では明るく見えるかと思いますが、薄暗い場所でジッとしていました。
自然散策に慣れていない方は、容易に見過ごしてしまうかと思います。別個体ですが、水上を走る姿も見かけました。
マダラヤドクガエルです。直ぐに葉裏に隠れてしまうので、意外と撮影が難しかったりします。林内の薄暗い場所にいることが多いので、手持ちだとブレが多発します。
ラテン名: Tropidacris cristata
中米一大きなバッタだそうです。過去に妻がビックリして、後ずさりしたほどです。
Omophoita属のノミハムシです。
ヤシの実がたくさん落ちていました。ノドジロ(カオジロ)オマキザルが食事していました。腐敗した実に虫がたかるので、こういう場所にヤドクガエルが来たりします。
一本の木のはずなのに、三叉とは?
水辺ではハゲノドトラフサギが銅像の如く、ピクリとも動きませんでした。
キエリミヤビゲラです。カリブ海側に生息する類似種、ホオグロミヤビゲラと違って、個体数が著しく減少しています。
ラテン名: Brassavola nodosa
沿岸部で普通に見かける蘭です。ビーチにそびえ立つヤシの木などにも着生しています。
双眼鏡があれば、もっと色々な発見、出逢いがあっただろうな~。
全てキャノン・パワーショットSX60HSで撮影